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小児はり
子どもの疾患に特化した鍼治療法で、古くは江戸時代にその記述があります。
大阪を中心として、明治から昭和中期にかけて大きく発展しました。大阪には、小児鍼の治療院が多くあった地域に針中野(はりなかの)という地名があり鉄道の駅名にもなっています。
小児鍼の対象年齢は生後一ヶ月の乳児から児童までで、
対象疾患はいわゆる「疳(かん)の虫」といわれる夜泣き、夜驚症、かんしゃく、ひきつけや夜尿症(おねしょ)などです。小児鍼は「疳(かん)の虫」の治療に多く用いられてきたことから「むし針」とも呼ばれています。
【かんむし・むしきり】など耳にしたことのある方も多いかと思います。
小児鍼(しょうにばり)は、鍼といってもいわゆる刺す針ではありません。形はギターのピックやヘラのような形のもの、爪楊枝を束ねたような形のもの、ギザギザの付いた歯車のような形のものなどがあります。
どれも刺す機能はなく、皮膚表面を摩擦して刺激を与えるためのものです。痛くも怖くもなく、むしろ気持ちがよい刺激といえます。
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